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井出薫
参院選で自公が過半数割れし、国民、参政が躍進した。自公だけではなく、立民、共産も敗北を喫した。参政の急伸で影が薄れたが、れいわは支持を伸ばしており、共産、社民に代わり左派の代表格になりつつある。つまり、今回の参院選は伝統的な政党が軒並み後退し、新興勢力が急速に力を伸ばしていることを示している。年齢層別の支持率をみると、低年齢層では国民と参政が自民に迫り、れいわも支持率が高い。逆に、自民、立民、公明、共産は高年齢層で支持が高く低年齢層では低い。つまり新興勢力は将来性が高く、伝統的な政党は将来性が低い。尤も新興勢力の勢いがこのまま続くかは疑問ではある。一時期急伸した維新はこのところ停滞している。新興勢力は大胆な主張で一時的に支持を得ても長続きしない傾向がある。 それでも自民、立民、公明、共産の動きを見ていると、新興勢力の伸長はこの先も当分続くと感じられる。自民では石破首相が退陣を拒んでいる。衆院選、都議選、参院選と三連敗しているのだから退陣が常識で、石破もそれは十分に承知している。だが代わる者がいない。有力候補は高市と小泉だが、高市は石破と同様党内基盤が弱く、支持する旧安部派幹部たちも積極的な高市支持というより裏金問題や統一教会問題で表舞台に立てないから次善策で高市を支持しているに過ぎない。そもそも旧安部派幹部こそ自民党の敗北を招いた最大の責任者であり、石破にはそんな連中に負ける訳にはいかないという思いがあるだろう。小泉は好人物だが政策や政治姿勢は父親を真似ているだけで独自色がなく実務能力にも疑問符が付く。候補者は他にも多数いるがいずれも決め手に欠ける。安部晋三というカリスマを失ったことで、自民党は命運が尽きたようにも見える。公明は創価学会員の高齢化で集票力が衰えている。四半世紀にわたる自公連立で独自色が薄れ学会以外への浸透が進まず、党勢立て直しがままならない。立民は保守票の取り込みを期待して安部追悼演説で好評を博した野田を再登板させ衆院選では功を奏した。しかし野田は消費税増税を決めた元首相であり、参院選では消費税減税に消極的で敗北の原因となった。早々に内閣不信任案の提出を見送る方針を示したが、衆院解散総選挙になったとき勝てる自信がないことを示している。そもそも野田を再登板させたところに人材不足という立民の弱さが出ている。共産は科学的社会主義と民主集中制を核とする暴力革命とプロレタリア独裁を封印したマルクス・レーニン主義者党から脱皮できない。共産は今という時代を理解していない。だかられいわの後塵を拝することになる。この有様では、自民、立民、公明、共産の後退は続くと予想せざるを得ない。 時代が変われば政治も変わる。旧態依然の政治を続けている政党が後退するのは当然で、新興勢力が伸びることで政治が活性化することが期待できる。だが、国民、維新、れいわ、参政など、目を引く政策で国民の支持を集めているものの、政策の実行可能性、実行した場合のメリット、デメリットが十分に議論されていない。支持者たちも根拠に乏しい期待感だけで投票しているという傾向が強い。参政を筆頭に、国民、維新、そしてれいわまで、総じて移民や外国人労働者に冷淡で排外主義が広がる恐れもある。 いずれにしろ、今後も政治の混迷は続く。しかし、それは新しいより良い政治の誕生に繋がる可能性を秘めている。ただし、そのためには国民が目先の利益やネットの怪しげな情報に惑わされることなく冷静に各党、各政治家を評価し投票することが欠かせない。 了
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