☆ 望む、自動精算機導入 ☆

井出薫

 飲食店のメニューには大抵消費税抜きの料金だけが記されていて、消費税込みの金額を記しているところは少ない。しかも、腹が立つことに消費税抜きの料金が切りのよい数字になっていて、消費税を含めると1円が必要になることが多い。メニューで960円だと、レジで会計をするときには1008円になる。小銭を持っていないと992円のつり銭を受け取ることになるが、ポケットが膨れ上がって見っともないこと甚だしい。なぜ、消費税込みで960円とか1000円とか切りのよい数字にしないのか。レジで料金を払うのに時間が掛かり列を作る原因にもなる。

 消費税は事業者の売り上げにはならず、税務署の代わりに一時的に預かっているに過ぎない。だから、消費税抜きの料金を切りよい数字にしているのだろう。だが、総額から消費税を計算して、それを控除することなど簡単なはずだ。

 日本の商売人は何よりもお客様を大事にする、それが日本のよき伝統だったのではないのか。いつから、自分勝手で杓子定規な商売をするようになったのか。

 先日も、レジで「つりはいらない」と言って店を出ようとしたところ、「もらっていただかないと困る」と言われて無理やり8円渡された。レジに打ち込んだ金額とレジの残金が合わないと困るからだと言う。

 早く店の出口に自動精算機を導入しろ。人間にこんな杓子定規なことを言われると無性に腹が立つが、機械が相手なら文句は言わない。日本中の店に自動精算機が導入されればe−japanが実現する。商店には自動精算機の設置を義務付け、その代わりに税制上の優遇措置を行ったらどうだ。景気対策になるし、食事を終えた後の私の苛々もなくなる。

(H15/7/11記)


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