☆ ブースター接種 ☆


 7か月経ったので、ブースター接種を受けてきた。一安心なのだが、2回目ほどの解放感、安心感がない。いくつか疑問点や不安な点があるからだ。

 2回目の時は、先行していたイスラエル、欧米諸国などでワクチン接種が進むにつれて急速に感染者数が減少していたため、ワクチンの効果を実感できた。しかし、今回はイスラエルも欧米諸国も感染拡大が収まっていない。減少傾向にある国でも昨年のような顕著な減少は起きていない。ブースター接種は本当に大きな効果があるのだろうか。そもそもオミクロン株はオリジナルのウィルスから大きく変異しているのに、なぜオリジナルの遺伝子を基に作ったワクチンが効くのか分からない。オリジナルの中和抗体がオミクロン株でも有効だということなのだろうが、それではどの程度の変異ならば有効なのか。オミクロン株がさらに変異したら効かなくなることはないのだろうか。

 昨年6月に新型コロナワクチンを2回、10月にインフルエンザワクチンを1回、そして今回と、半年余りで4回もワクチンを接種している。筆者は決して反ワクチン論者でもなければ、陰謀論者でもない。ワクチンのお陰で天然痘を撲滅できた。子どもは誰でも罹る病気だった麻疹はワクチンの普及で今ではほとんど誰も罹らない。狂犬病は発症すれば確実に死に至るが、ワクチンで発症を防ぐことができる。ワクチンが人類の健康、寿命の延びに絶大なる貢献をしていることは疑いようがない。だが、それでも、こう頻繁にワクチンを接種するとなると不安が残る。肺炎球菌のワクチンは5年以上の間隔をあけて接種することが勧められている。短期間で再接種すると副反応が強く出るからだそうだ。新型コロナワクチンでも同じ問題が生じる可能性は否定できない。何より、いつまで打てばよいのか。3回打てば暫くの間、たとえば最低一年間は接種しなくてよいことになるのだろうか。中和抗体の量が著しく減少した、新しい変異株には効果がないので新しいワクチンが必要などの理由で、半年後に再度接種が必要ということにならないか。そうなれば、一年の間に5回(インフルエンザワクチンを含めて)接種することになる。

 mRNAワクチンの副反応は不活性化ワクチンであるインフルエンザワクチンのそれよりも格段に強い。それも2回目は1回目よりも強くでる傾向にある。3回目については2回目と同等かやや弱いと言われていたが、筆者は3回目が一番強かった。ネットで見ても3回目が強いという者を多く目にする。家族が世話になっている介護ヘルパーも1回目、2回目では副反応が出なかった人で3回目に強い副反応がでることがあると教えてくれた。これから3回目の接種をする若い人ではこれまで以上に副反応が強く出る可能性がある。専門家は揃って、副反応は免疫系が働いている証拠だから心配ないと事もなげに言うが、釈然としない。副反応が出る理由がよく分からないからだ。若い人でも副反応が2回とも出ない人がいる。そういう人は免疫が十分に活性化されていないというのであれば理屈は合う。ところが、副反応がない人でも、強く出る人と同等の獲得免疫が得られていると言われる。だとすると副反応は何のために出るのか。副反応が出なくても十分獲得免疫ができるのであれば、副反応が出る方が異常ということになる。

 ワクチンがコロナと社会経済活動を両立させるために不可欠であることは認める。しかし、ワクチンを過信しない方が良い。インフルエンザワクチンと同じように、年に一回、流行前に接種すればよいという状態を作ることが大切だ。この先も年に複数回接種するようなことになれば、接種するたびに激しい副反応に悩まされる者が多数でることになる。また、長期に亘る重い副作用の出現も懸念される。特に子供や若者では短期間での複数回接種は避けるべきだと考える。


(2022/1/29記)


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