☆ ワクチンを接種する? ☆


 政府の分科会で、新型コロナのワクチンは、医療関係者、重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある者に優先的に接種することが勧告された。筆者は65歳なので、ワクチンができたら優先的にワクチンが接種できる。では、「ワクチンができたら、すぐに接種するか。」こう尋ねられたら、どう答えるだろう。

 多くの者は、すぐに接種すると答えると予想する。しかし、筆者は躊躇う。ワクチンが感染予防に有効であることは認める。ウィルスの治療薬を作ることは難しく、現状ではワクチンは感染を収束させ死亡率を下げる唯一の方法だ。近頃、ウィズコロナという言葉をよく耳にするが、現状ではコロナは明確な敵であり脅威で共存できる相手ではない。だが、ワクチンができれば季節性インフルエンザと同様に共存と言ってよい状況になることが期待できる。だが、それでも、すぐに接種するかと聞かれると迷う。

 何と言っても、副作用が怖い。短期間で開発し治験の期間も短い。それゆえ副作用がすべて確認されているとは言い難い。年齢、体質などで想定外の重篤な副作用が生じる危険性は否定できない。また、時間が経ってから重篤な副作用が生じる可能性もある。正直言えば、実用化されてから1年間くらいは様子を見たいというのが本音だ。

 要は、ワクチンを接種することで死亡あるいは重大な副作用に悩まされることになる可能性と、ワクチンを接種しないで感染して死亡あるいは重大な後遺症に悩まされることになる可能性とどちらが高いかという問題になる。実用化されたワクチンならば、一般論的には、後者の確率は前者よりも低く、ワクチンを接種すべきということになる。しかも自分が感染すれば他人に遷すことがあるから、社会全体の利益を考えれば接種すべきという結論に至る。だが、そうは言っても、やはり迷う。そのときが来たらしっかりと考えて選択したい。尤も、安全性、有効性の検証を含めて、開発は容易ではなく、接種の機会はだいぶ先になるだろうが。


(2020/8/22記)


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