☆ 新しいパソコン ☆


 パソコンが壊れた。6年半以上使っており、そろそろ危ないという予感がして、買い替える準備をしていたところだった。しかし、いささか遅かった。

 複数のメールアドレスを使っているが、アカウントとパスワードだけは辛うじて記録していたが、アドレス帳、メール本体はすべて消えた。当分の間は、相手からメールを受け取るまではアドレスが分からないからメールが送れない。メールだけではなく、筆まめに記録していた住所録もなくなったので、古い年賀状などを探して復元を図っているが限界があり、こちらも相手からの連絡待ちになりそうだ。

 大切なドキュメントは、古いものは外付けディスクにバックアップを取っていたが、最近のものは保存しておらず見事に消失した。本稿のような駄文の原稿などが主で大した内容ではないが、私にとっては痛恨の出来事だ。歳を取りストレス耐性が衰え、わずかのことでもショックを受ける。大した内容ではないことが分かっていても、なくなったという事実が身に堪える。どんなことを書いたか思い出せないのだ。

 新しいパソコンのOSはWindows10で、壊れたパソコンでも、勤め先でも長らく使っていたWindows7とは使い勝手が大きく違い、たいそう戸惑っている。使い慣れれば10の方が便利なのかもしれないが、ワード一つ開くのに一苦労で先が思いやられる。特に困ったのが、メールソフトで、7では標準的なメールソフトだったWindowsLiveメールが10には添付されていない。10の標準メールは設定は楽だが、ポート番号などの細かい設定ができず、送信がうまくいかないことがある。やむなくマイクロソフトアウトルックを使うようにしているが、慣れないことも手伝い今一つ使い勝手がよくない。前のパソコンを使いだした6年半前はまだ50代で新しいことも比較的容易く習得できたが60代半ばに差し掛かった今は心もとない。7に戻したいが、新しいパソコンでは戻すすべはない。

 もっと早く手を打っておけばと後悔しても仕方ない。今となっては、10の操作に慣れ、知り合いからのメールやはがきが来るのをじっと待つしかない。

 でも、学ぶことはあった。OSがバージョンアップされたとき、あるいは平均的な使用期間である4年を超えた時には、パソコンの買い替えを考えるか、OSのバージョンアップをする。そして、データのバックアップはこまめにする。アプリのバージョンにも気を配る。また、今回は幸いメールのIDとパスワードを記録・記憶していたので大事に至らなかったが、IDとパスワードを忘れていたら、いちいちプロバイダーに尋ねなくてはならず、もっと大変なことになっていた。

 今回の教訓を未来に活かそうと思う。ただ、4年後もパソコンを使うほど元気かどうかが懸念される。パソコンに気を配るより先に健康に留意することの方が大切かもしれない。


(H30/8/20記)


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