☆ 風呂にご用心 ☆


 冬場の風呂は最高だが用心が必要だ。先日、死ぬ思いをした。

 500ミリリットルのビール缶を2本あけ、心地よい気分で風呂に入り湯船につかる。「極楽、極楽」思わず声が出る。ところが、次の瞬間猛烈に苦しくなる。心臓発作?中毒?頭の中が真っ白になる。顔は真っ青になり心拍数は200くらいまで上がっていたに違いない。床の至るところを水浸しにしてほうほうの体で居間に戻る。漸くして事態が呑み込めた。湯船に浸かったまま居眠りをし、お湯に沈んだのだった。危うく自宅の風呂で溺れ死ぬところだった。

 翌日はすでに回復していたが念のため医者に行った。身体は何の異常も認められなかったが、「風呂場の事故は珍しくない。これから気を付けること。酒を飲んだ時や寝不足の時には風呂に入らないように。」ときつくお灸をすえられた。しかも「自宅の風呂で水死すると犯罪の可能性が疑われ、検死解剖と家族の取り調べが行われ、周囲に大変な迷惑が掛かる」そうだ。心しないといけない。

 酒と風呂、特に冬場は最高の組み合わせだが、すこぶる危険なようだ。水圧は想像以上に強く、ふいをつかれて頭から後ろ向きに水没すると、浮かび上がるのに一苦労する。身体を前に起こすことはまず無理で、一旦、身体を反転させ手を湯船の底に付けて背中から身体を起こすか、手で縁を掴み身体を起こすか、いずれかしか方法がない。いずれにしろ容易いことではない。

 とかく気持ちよいところには危険が潜んでいる。たまには羽目を外したくなるが、死んだら何にもならない。しかも非常に情けない死にざまだ。酒も、風呂も、付き合い方を弁え、楽しみたい。


(H24/1/21記)


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