☆ ヤクルトファンの嘆き ☆

井出薫

 前日(10日)優勝が決まった巨人との最終戦、今日は勝つだろうと思った。巨人は優勝の美酒に酔い、再来週からのクライマックスシリーズに向けて調整試合。どう考えても今日くらいは勝つ、勝たなくてはいけない、本拠地神宮球場での巨人戦最終試合なのだ、ヤクルトスワローズ!

 だが結果はお定まりの逆転負け。最終戦まで今年のヤクルトはいいところが全くなかった。ラミレス、グライジンガー、石井一久が抜け弱体化した戦力で去年の成績を上回ったのだから良く遣ったという声もある。だが横浜ベイスターズが思わぬ不振で5位に留まったに過ぎず、内容は甚だ情けないものだった。特に巨人戦が酷すぎる。通算6勝18敗。開幕3連勝を除くと3勝18敗。開幕3連戦以降は、4月12日、7月1日、9月6日、この3回しか勝っていない。横浜の巨人戦の成績は更に悪いと言っても横浜は全ての球団にコンスタントに負けたから許せる。それに引き換えヤクルトの負け越しはトータル9だ(11日現在)。それなのに巨人戦の成績がこれなのだから話しにならない。阪神ファンはさぞかしヤクルトを恨んでいるだろう。どうせ巨人に勝てないなら阪神に勝つな!と。本当にそうだ。今年の巨人のセリーグ2連覇はヤクルトのお陰と言っても過言ではない。

 巨人はヤクルトなど相手にしていないだろうが、仮にも東京を本拠地にする者同士、巨人戦はサッカー流?の表現をすると東京ダービーマッチだ。意地のぶつかりあい、熱い戦いがあってしかるべきなのに、相手の強さに怯え戦う前から負けている。昨年からチーム名に「東京」を付けたが、こんなことでは来年からは取った方がよい。

 交流戦の観客動員数はヤクルトがワースト1だった。当然だろう。東京にある神宮球場を本拠地とするチームが宿敵巨人にぼろ負けしているようでは、相手チームのファンしか球場に足を運ばなくなる。監督・コーチ、選手諸君に望みたい。来年は最下位でも良いから巨人戦勝ち越し、最低でも10勝以上を目標にしてもらいたい。球団経営者にはファンの開拓にもっと力を注ぐことを要求する。ヤクルトの選手が気の毒なのは、本拠地の試合でも相手チームのファンばかりだということだ。これでは入団希望者はいなくなり、現役で力のある選手は大リーグか他の人気チームに皆出て行ってしまう。赤字だからお金は掛けられないと言うのであれば、無理して球団を保有する必要はない。ファンとすれば別に「ヤクルト」の名前に拘りはない。尤も引き取り手があるかどうかが問題だが。



(追記)
 色々と文句を言ったが本当は感謝している。選手、監督、コーチの皆さま、一年間ご苦労様でした。今年も楽しませてくれてありがとう。来年も応援するぜ。
 真中、度会、河端、小野、皆さま長いことお疲れ様でした。今後のより一層の活躍を祈っています。

(H20/10/12記)
(H20/10/13追記)


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