☆ ヤクルトファンの苦悩 ☆


 ヤクルトが順調?に負け続けている。7月末現在で借金14。現在の戦力と残り試合数、上位4チームの熾烈な争いを考えると、借金がさらに増えることは確実で、21年ぶりの最下位も目前だ。

 抑えのエース石井(弘)、五十嵐の長期戦線離脱、岩村の大リーグ移籍など不運が重なったこともあるが、指揮官古田の責任は重大だ。これからよほど奮起して最低でも借金10以内にしないと古田監督解任は免れない。そして監督解任=選手引退となる。

 古田は、駒不足を嘆いているが、それは横浜も大差なく、その横浜が首位争い(7月末現在でトップまで僅か2.5ゲーム)に残っているのだから言い訳にはならず、大矢と古田の監督力の差を露呈しているに過ぎない。そもそも昨年から古田の采配や選手起用には首を傾げざるをえないことが多い。昨年のガトームソンとゴンザレスの起用法(注)、今年の飯原の3塁コンバートがその典型だ。目先の勝ちに拘り長期的な視野で戦略を立てることが全くできていない。これではチームが低迷するのは当然だ。しかもコーチ陣がよくない。ヘッドコーチの伊東昭光を始めとしてほとんどが古田世代で仲良しクラブになっている。おそらくチーム内で古田の采配や選手起用に苦言を呈する者は一人としていないだろう。その所為もあってか、敗戦の弁も「運がなかった」の一点張り、自分の見通しの甘さや采配の失敗を口にすることは一切ない。
(注)外国人枠の関係で、投手二人を同時に1軍登録できないため、先発登板した投手を翌日1軍登録から抹消して、代わりにもう一人を1軍登録することで、先発投手不足を凌ごうというせこい遣り方。

 ヤクルトが最後の日本一になった2001年のシーズン、ファイト溢れる超ファインプレイが仇になり大怪我をしたにも拘わらず、チームのために膝の裏にクッションをつけて足を引き摺りながらプレイを続け見事日本一、しかも日本シリーズでMVPに輝いた古田、選手会会長として渡辺読売会長率いるプロ野球機構と真っ向から渡り合った古田、責任感とファイティングスピリッツ溢れるあの勇姿。あれをどこに忘れてきたのか。

 やはり辞めてもらうしかない。そして一度ヤクルトの外で野球をみることだ。それがヤクルトのためであり、古田のためでもある。

 だが、そうは言っても、古田のいないヤクルトは、古田入団以前からのヤクルトファンである筆者にも想像がつかない。それほど古田の存在はヤクルトにとって大きいのだ。来年以降、古田がいないヤクルトを今までと変わりなく応援できるだろうか。だが、このまま現体制を続けていたのでは万年最下位球団になってしまう。

 オールドヤクルトファンの苦悩は大きい。何か善い知恵を出してくれ、古田!


(H19/7/31記)


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