友人が引越しを機にテレビを捨てた。さぞかし不便ではないかと尋ねてみると、「退屈することはあるけど、自分の時間が持てるようになった。ニュースはラジオで聞けるから全然暮らしに困ることはない。」とのことだ。 筆者などはどっぷりとテレビに浸かっているのでテレビなしの生活を想像することができなかったが、冷静に考えるとテレビなしでも生活はできる。ニュースはラジオで即時に知ることできるし、速報性は劣るが新聞もある。筆者のような人間にはすぐに知る必要があるニュースなどほとんどない。 テレビなしの生活が想像できないのは習慣の所為に過ぎない。家に帰るとまずテレビのスイッチをオンにすることが日々の慣わしになっているから、テレビなしの生活が想像できないだけだ。 なんだかんだ言っても、テレビは面白い。最近のドラマは詰まらないという人もいるが、そんなことはない。2時間サスペンスなど最初を見てしまうと結局最後までみることになる。サッカーや野球だって十分に面白い。贔屓のチームの負けが続くと悔し紛れに詰まらないと言うだけだ。テレビでは、日ごろなかなかお目にかかれない美男美女に出会うことができる。楽しくないわけがない。 だいぶ前の話になるが、アメリカのノーベル物理学賞受賞者が「最近の子供たちはテレビという間抜けな箱にしがみついて勉強しない。」と嘆いていたが、日本では、子供だけではなく大人もこの間抜けな箱にしがみついている。 だが、友人の話を聞くと、テレビは酒や煙草のようなものだと気がつく。テレビがなければ執筆作業も格段に捗るだろう。そろそろ、テレビを捨てることを真剣に考えることにしよう。 |