☆ スワローズファンの独り言 ☆


 プロ野球交流戦で一番損したのは予想通り我がヤクルトスワローズだった。ドル箱の阪神戦、巨人戦がなくなり大きく観客動員を減少させた。だが文句は言えない。それは巨人と阪神の人気に頼りっきりで自前のファンを増やす努力を怠ってきたツケで自業自得だ。交流戦自体は成功で、野球ファンに新しい楽しみを与えてくれた。来年以降も同じように、あるいはより拡大して実施してもらいたい。

 しかし、スワローズにとっては深刻だろう。交流戦が拡大して、阪神戦と巨人戦がこれ以上減ったら、ただでさえ芳しくない収支状況は益々悪化する。そこでどうするか、自助努力でファンを増やすのが筋であり、昔からのファンの願いでもある。ホームの神宮球場でも、阪神ファンや巨人ファンに取り囲まれて肩身の狭い思いで応援しなくてはならないのにはいい加減腹が立つ。せめて神宮球場の半分はヤクルトファンで埋め尽くしたい。

 だが、これまでの球団の行動をみていると、そのような前向きの取組を期待することはとてもできそうもない。収入の減少を見越して、選手の年俸抑制、高給取りの選手の放出が始まるに違いない。だが、それは言うまでもなく縮小再生産であり、ファン離れを加速するだけだ。

 広島カープも観客動員数は少ない。ヤクルト以上かもしれない。しかし、阪神戦でも巨人戦でも、球場を埋めているのは広島ファンだ。実に羨ましい。滅多に優勝はできないかもしれないが、市民球団としてこれからも地元の人びとに愛される良いチームであり続けるだろう。

 神宮球場、余りにも地理的に便利すぎる。だから、バカ騒ぎできる場所を探している(にわか)阪神ファンや巨人ファンに占領されてしまう。その一方で、スワローズファンには神宮は遠くなる。

 引っ越しを考えるべきだ。秋田球場の横浜戦では、スワローズの選手は、先発投手石川の故郷ということもあるが、神宮球場よりもずっと温かい声援と拍手を受けていた。筆者のような在京のファンは、応援にいける機会が少なくなり寂しいが、頑張っている選手たちがたくさんの温かい声援と拍手の中で試合ができるようになるならば、それも我慢しよう。そうすれば、ケチケチやっていても、それなりに強い面白いチームができるだろう。

 スワローズがプロ野球界で存在意義を維持発展させるにはこれしか方法はない。冠がヤクルトから別の企業あるいは地名に変わっても一向に構わない。とにかく今のままでは全然駄目だ。尤も、本音を言えば、神宮でファンを集める努力をして、巨人や阪神を圧倒して欲しい。だが、残念ながら今の球団の姿勢からは不可能だ。


(H17/6/27記)


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