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井出 薫
AIはハードウェアとソフトウェアを分離することができる。だから、ソフトウェアをダウンロードして、ほかのハードウェアに移植して同じように機能させることができる。だが人間の脳からソフトウェアを取り出し、他人の脳や機械に移植することはできない。意識はソフトウェアであり、それを他人や機械に移植し不老不死になるなどという話しは夢でしかない。意識をほかに移すためには脳そのものを他人の身体に移植しなくてはならない。 要するに、脳をAIのようにハードウェアとソフトウェアに分離することはできない。何故できないのだろう。筆者は、脳細胞と細胞間の相互作用が量子系だからだと考える。AIのハードウェアである半導体素子と回路はその電磁気的状態を古典物理学的に操作し情報を読み出したり書き込んだりすることができる。だから、ハードウェアからソフトウェアをダウンロードして他のマシンに移植したり、他のソフトウェアを移植したりすることができる。だが、脳細胞の結合体である脳は量子系であるために古典物理学的に操作することができない。量子系は、外部から操作すると必ず系の状態が変わってしまう。また、量子系は複製することができない。だから、ソフトウェアをハードウェアから分離することができない。 しかし、量子系は極めて不安定で、量子コンピュータの研究でもエラーを制御することが最大の課題となっている。もし脳が量子系ならば、どうして脳は安定的に動作することができるのか。脳内には熱的、電磁気的、化学的な様々なノイズが存在する。量子系ならばすぐに壊れてしまう。だが、様々な雑音が逆に量子系に安定性を与えているのではないだろうか。 いずれにしろ脳はAIのようにソフトウェアとハードウェアを分離することはできない。意識をソフトウェアだとする考えがあるが、意識は単なるソフトウェアではない。 了
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